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家族や愛、友人、大切な人たち

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僕は「家族」というものを知らないような気がしている。
友人が家族の話を平気でしているのを見ると、いつも違和感を覚えている。
どうしてそんなに平常心で家族の話をできるのか。
どうしてそんなに信頼しているかのような言動をするのか。
なぜ家族を疑わないのか。
どうして実家に戻りたいと思うのか。
僕はいつも、不思議で不思議で堪らなかった。
でも訊けない。それを訊くこと自体が失礼になると思っているから。
他人の幸せを疑うことは罪深いものだと思っている。
「愛」についても似たようなことがある。
僕は愛を知らないらしい。
心当たりはたくさんある。
父親はネグレクトの中で育ってきたから、親としての振る舞い方を知らないのも理解できる。
でも、親になるなら、親として振る舞えるべきなのだ。
大人なのだから、親とはなにかを分かっているはずだ。
子供の「初めてだからうまくできない」とはわけが違う。
初めてでも上手く、上手くなくとも最大限の努力をするのが大人であり、親というものだと思っている。
だから僕は親になれない。
親の資格は持っていない。
自分の子供をリベンジの道具にしてしまう気がして、怖い。
僕はどうしてこうなってしまったんだろうと、いつも考えている。
僕が家族を嫌うのは、家族のせいなのか、それとも僕ひとりのせいなのか。
なぜ僕には安心できる空間がなかったのだろうかと。
空想の世界でしか自分を保てない、自分の思っていることは匿名のネットの中でしか吐き出せない。
現実では何もかもが否定されてしまうから。
そう、思うのは僕の間違いなのだろうか。
誰も教えてくれない。
友人を見ているとあまりに羨ましくて、泣いてしまう。
どうして家族と親密になれているのか。
なぜそんなにも幸せそうなのか。
いつでも帰りたいと思える場所があることが羨ましい。
今も泣いている。
僕もそういう場所がほしかったのに。
友人が大切な理由はそういうところからつながっている。
僕を支えてくれるのは学校の友人の存在だけだったから。
だからキャンプに誘ってくれた親友には本当に感謝しているし、僕を受け入れてくれた4人にも感謝している。
そして大好きだし、大切な人たち。
今は疎遠になって、どこで何をして生きているのか分からないけれど、いつかまた5人で集まって、昔みたいに遊びたいなと、ずっと願っている。
それだけが僕の支え。
高校1年生だったかな、最後にキャンプに行ったのは。
あの日の夜、ジェットの上に寝転んで星を眺めたこと、朝友人を起こしに行ってその子が好きだと気づいたこと。
昨日のことのように思い出せる。
中学生時代は部活の面では地獄だったけれど、人生で一番幸せな時期でもあったと思う。

どうしてこんなことを書いているのか分からないけれど、大切な人たちを思い出すと幸せな気持ちになれる。
誰も覚えていないであろう、口約束の卒業旅行とか、そういうものも含めて。

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