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2023年3月のおはなし

2023年3月末、「4月になって誰からも連絡が来なかったら自殺しよう」と決めた。
練炭、60Lの袋、睡眠導入剤、痛み止めとお酒を幾つか買って、首吊りと一酸化炭素中毒による自殺を計画していた。
4月1日になった瞬間、すべてのSNSを削除、連絡先はすべて着信拒否にしたあと削除、LINEの友達も幼馴染だけ残して全員削除。
5月31日のヨルシカのライブにひとりで行く。
6月11日までに幼馴染と会ってすべてを話し、お別れを伝える。もし願いが叶うならじぇっとめんの4人を一度目にしておきたかった。会って話せなくても、遠目から元気そうにしている姿を眺めるだけでいいと思った。そう思ったことがとても悲しくて笑ってたくさん泣いた。
誕生日が来る前に、準備していた方法で自殺する。
人生で一番深い鬱の中で、真面目に本気に自殺を計画した。
しかし2023年3月27日、友人からの連絡があり、心療内科にかかることを勧められた。連絡が来てしまったので、自殺するのはやめにした。

死にたいと思ったことは人生で何度もあるが、自殺の準備をしたことはなかった。
買ってきた練炭や飲んだことのない痛み止めや睡眠導入剤、度数の高いお酒を見ていると「本気なんだ」と思った。それがなぜかとても安心した。
紙に直筆で遺書を書き、パソコンで遺言を書きなぐった。
遺書を書いている自分があまりにもかわいそうで、大泣きしながら書いていた。
文字はにじみ紙は破け読めもしない書けもしない、法的に有効だとしても親に燃やされてしまっては意味がない。
法律の至らない部分を死の少し前に見つけて、やはりこの世界はうまくはできていないと絶望した。
3月は大した食事も摂らず、カロリーメイト1箱を2日で食べるような生活を1ヶ月ほど続けていたところだった。
食べ物の代わりにお酒をたくさん飲んでいた、水分補給と同じ感覚で焼酎を飲む。
酔っている間は鬱が和らいでいるような感じがしたし、昔を思い出して幸せになりやすかったからお酒に溺れていた。
ひとり真っ暗な部屋でキャンプに行ったときのことや5人で一緒に遊んだことを思い出してひとりごとを言ってとにかく泣いた。
お金はなかったけど、もう死ぬなら借金すれば良いやと思い何も考えずに使った結果、4月の支払いが20万円ほどになっていて、あとでとても後悔することになった。
幼馴染だけは、幼馴染だけにはすべてを話してちゃんとお別れを伝えたかったから、とても頑張って話す練習をした。
紙に書いてそれを読み上げて、泣かないように。
死ぬこと、これが最期になること、お別れを伝えること、じぇっとめんの4人を本当に愛していること、願わくば最期に彼女たちの顔を見たいこと、もう何を言っても意味がないこと、僕が今日話したことは4人以外には誰一人として話してほしくないこと、若いうちに自殺できて幸せなこと、自殺することが夢だったということ、僕の死に縛られずに生きてほしいこと。
そのような話をたくさんして、できるだけすべて話し切ってお別れしたかった。

色々考えて悲しくなった。
僕はどうしてこんな風になってしまったのだろう。
なぜあの家に生まれたのだろう。
父親に暴力を振るわれて、車のエンジン音に怯えながらご飯を食べる毎日はいつまで続くのだろう。
意味の分からない理由で僕が侮辱され公開処刑され続ける毎日はいつまで続くのだろう。
この母親はいつになったら自分の人生を振り返るのだろう。
この父親はいつになったら死んでくれるんだろう。
この親から離れるには死ぬのが一番手っ取り早いんだ。
どうして僕はこんなに素直なのに、優しいと言われているのに、誰も評価してくれないんだろう。
こんなに大切な人たちに出会ったのにどうしてこんなに不幸を感じて生きなければならないのだろう。
どうして僕は大切な人たちさえ大切にできないのだろう。
なんで僕は産まされたんだろう。
なんで僕は未だに死んでないんだろう。

僕が死んでいたら、この歌の通りになっていたのかもしれないと思うと面白くなる。
The Hardest Part / Alexander 23

死んだら歳を取らなくなる。
僕はいつまでも21歳でいられるわけだ。
周りが歳を取ろうと関係ない。
僕は21歳という若さで死に、すべてが止まる。
僕が大切に思っている人たちは僕が死んだらどうなるんだろう。
悲しんでくれるのかな。
それとも前向きに生きるのかな。
わからないけれど、どうなろうともういいや。
みんなと最期に会ったのは中学生の頃になるのかな。
高校生のときは1人居なかったからね。
僕とのトーク履歴をみて泣いたりするのかな。
思ったことはその場で伝えようと決心してくれるのかな。
会えなくなる日がいつくるかわからないことに恐怖してくれるのかな。
周りの人は普通なのに、きみは僕の名前を口にすることもできないくらい、悲しんでくれるのかな。そんな人がいるのかな。
連絡すればよかったと後悔してくれるのかな、連絡すれば助けることができたという自信を持ってくれているのかな。
僕が生きている事自体に価値を見出してくれているひとはいるのかな。

そんなふうに考えていた。

もっと書きたいことがあったのに泣いてわかんなくなった。
もういいや。

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